消えた11兆円

11兆円の掴み金、というんだが、どこへ消えたやら。国民から強制的に税金を取り立てて再分配するというのが政府の役割だが、その徴収する部門だけが肥大化し、集めたカネの使い途はデタラメ。それを監視するのが政治なんだが、何も考えずにヨッテタカッテくるタックスイーターにハイハイと機嫌よくバラ撒いて、野党もそれを追求するどころかおこぼれに預かりたくてヨダレだらだらw

 5月30日の参院予算委員会で、立憲民主党の蓮舫議員が問題事例として指摘したのは「入籍するカップルにシャンパンタワー、2次会経費などを贈呈」「ゴミ袋配布」「公用車購入」など。とても理解できない使い道だが、蓮舫氏が暴いた”目的外使用”は氷山の一角。まだ他に問題事例が隠れている可能性が高い。この交付金は、「コロナ予備費」の枠組みに含まれているからだ。
 ところが、国会に使い道を報告した12兆円余りのうち約11兆円分が使途不明状態になっている。大半が不透明で、わずかに明らかになったのは”デタラメ使用”。これじゃあ「掴み金」も同然だが、あろうことか岸田政権は31日成立した補正予算で、掴み金をさらに1.5兆円も積み増したのだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。

定期的にこういう「バラ撒き」をやるわけです。地方では民主党系が強い自治体も多いので、ガス抜きです。もともと必要としてないカネをバラ撒くから、こういう無駄遣いが出てくる。ふるさと創生事業でどういう使われ方をしたか、金塊を買ったところが値上がりで儲かったとかいうのもあるんだが、そんなの「使って」ないじゃん。金塊を抱え込むなんざ、資産運用であって、集めた税金をお上が抱え込んで使わないから景気が悪くなるんだよ。