大関 朝乃山に6場所出場停止などの懲戒処分 日本相撲協会

2021年6月11日 18時57分 大相撲

大相撲の大関 朝乃山が外出が禁止されている期間に接待を伴う飲食店に複数回出入りしたうえ、日本相撲協会の聞き取りに対しうそをついたなどとして、相撲協会は6場所の出場停止と50%の減給6か月の懲戒処分としました。朝乃山は大関から陥落し、幕下以下に番付を下げることが確実になりました。

大関 朝乃山は先月、夏場所が始まる直前に不要不急の外出をしていたことを認め夏場所を途中休場し、日本相撲協会で調査を行うとともに処分を検討していました。

相撲協会は、11日午後から東京 両国の国技館で臨時の理事会を開き、朝乃山について6場所の出場停止と50%の減給6か月の懲戒処分とすることを決めました。朝乃山は引退届を提出していましたが受理されず、今後、相撲協会に迷惑をかける行為をした場合は、引退することなどを条件に現役を続けることになりました。

相撲協会によりますと、朝乃山はことし1月の初場所前から先月の夏場所前にかけての外出禁止期間中に合わせて10回、接待を伴う飲食店に出入りしていたほか、去年11月場所の前などにも会食をしていたということです。

さらに同行していたスポーツ紙の記者と口裏合わせをして相撲協会の聞き取りに対し、「治療に行っていた」とうそをつくなど、証拠隠滅をはかっていたとしています。

相撲協会は「無自覚で軽薄な行為は大関としての尊厳を著しく汚した。到底、許しがたい。しかもうそを言って処分から逃れることにばかりきゅうきゅうとしていた。大関に求められる品格や責任の重大さに対する自覚がみじんも感じられない」などと厳しく批判しています。

朝乃山は、大関から陥落し、幕下以下に番付を下げることが確実になりました。

一方、相撲協会は、朝乃山の先代の師匠で元大関 朝潮の錦島親方も外出期間中に不要不急の外出を繰り返していたことを明らかにしました。錦島親方は退職願を出していて、10日、受理されたということです。

また、師匠の高砂親方に対しては指導監督に不足があったとして20%の減給3か月の懲戒処分としました。