元横綱・白鵬の宮城野親方が日本相撲協会を退職 歴代最多優勝45回

大相撲で歴代最多45回の幕内優勝を果たした元横綱・白鵬の宮城野親方(40)が日本相撲協会を退職することが2日、決まった。

 東京・両国国技館で開いた協会の臨時理事会に、宮城野親方の退職する意向が報告され、認められた。関係者が明らかにした。

宮城野親方は現役時代、通算1187勝、幕内1093勝、横綱899勝などの歴代1位記録を残した。

 2022年7月に親方として自身が所属した宮城野部屋を継承したが、24年2月に弟子の元前頭・北青鵬(引退)の暴行事件が発覚し、宮城野親方は2階級降格などの処分を受けた。

 宮城野部屋は閉鎖となり、同4月には弟子らとともに無期限で伊勢ケ浜部屋へ転籍した。しかし、1年を経ても部屋の再興は実現せず、不満を募らせたとみられる。

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 モンゴル出身の宮城野親方は1968年メキシコ・オリンピックのレスリング銀メダリスト、ムンフバト氏(故人)を父に持つ。

 00年に来日し、01年3月の春場所で初土俵を踏んだ。

 04年1月の初場所で新十両、この年5月の夏場所で新入幕を果たした。

 大関だった06年夏場所で初優勝し、3回目の優勝を飾った07年夏場所後に第69代横綱に昇進した。

 19年9月には日本国籍を取得し、親方として相撲協会に残る資格を得た。21年7月の名古屋場所で45回目の優勝を、これも歴代最多の16回目の全勝で飾った。同9月の秋場所後に引退を表明し、親方となった。

相撲協会では18年秋にも、優勝22回を誇り、「若貴ブーム」の立役者となった元横綱の貴乃花親方が、弟子に対する暴行事件への対応などを巡って退職している。【飯山太郎】

旧宮城野部屋勢から9、10人目の引退力士…部屋閉鎖処分からわずか1年で過半数が角界を去ることに

2025/5/28 18:02(最終更新 5/28 20:36)718文字

宮城野親方
宮城野親方

 日本相撲協会は28日、夏場所限りで引退した力士を発表した。既に発表されている元小結・北勝富士(32=八角部屋)、4月14日に外陰部壊死性筋膜炎で33歳の若さで死去した序二段・若戸桜(式秀部屋)の他に、幕下以下9人の引退が新たに発表された。

 伊勢ケ浜部屋の“旧宮城野勢”では、三段目・雷鵬(28)と序二段・小野(19)が引退。元幕内・北青鵬の暴力事件をきっかけに宮城野部屋が閉鎖された昨年4月以降では、宝香鵬、大谷、千鵬、竹丸、絢雄、高馬鵬、錦織、真柏鵬に続いて9、10人目の引退力士となった。これで、伊勢ケ浜部屋転籍時に在籍していた力士19人のうち半数以上が1年の間に角界を去ることとなった。Advertisement

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 また、48歳の大ベテラン2人が引退。本場所で弓取り式を行った回数の最多記録を持つ聡ノ富士(伊勢ケ浜部屋)は、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)が65歳の定年を迎えるタイミングで29年間の力士人生を終えた。初土俵から29年間で通算成績570勝627敗21休。「居反り」を16回、「たすき反り」を7回決めている“反り技の名手”としても知られ、他にも一本背負い、ずぶねり、後ろもたれなど珍しい技を度々繰り出していた。1992年名古屋場所初土俵で現役最古参の序ノ口・澤勇(式秀部屋)は、33年間の相撲人生に幕を下ろした。

 この日新たに引退を発表した力士は以下の9人。

 ▽幕下

北勝丸(25=八角部屋)、颯富士(23=伊勢ケ浜部屋)、竜勢(38=伊勢ノ海部屋)

 ▽三段目

雷鵬(28=伊勢ケ浜部屋)

 ▽序二段

益湊(29=阿武松部屋)、魁當真(24=浅香山部屋)、小野(19=伊勢ケ浜部屋)、聡ノ富士(48=伊勢ケ浜部屋)

 ▽序ノ口

澤勇(48=式秀部屋)