すし・焼き肉は好調、カラオケ・ビジネスホテルは苦戦 消費の実態

緊急事態宣言が明けた10月以降、すし店や焼き肉店は堅調な一方で、居酒屋やカラオケ店は依然苦境――。そんな実態が、クレジットカード決済額をもとにした統計「JCB消費NOW」の10月後半分の結果でわかった。消費は全体的に回復傾向だが、サービス業は業種間のばらつきが目立つ。

 全体的な支出を示す「総合消費」の10月後半は、コロナ禍前(2016~18年平均)の同期比5%増。昨年10月後半以来1年ぶりに高い伸び率だった。商品などの小売りとサービスの両部門ともに回復している。

 10月後半のサービス業を業種別にみると、回復差が著しい。外食産業では、すし店がコロナ禍前と比べて28%増、焼き肉店が1%増。一方で、居酒屋は32%減、カラオケ店は48%減とコロナ禍前の水準に遠く及ばない。両業種ともに緊急事態宣言の解除以降は回復傾向だが、もともと落ち込みが大きかっただけに苦戦が続いている。