平均寿命が短い全国市区町村のワースト10位に、男性は青森県の7市町村、女性は6市町村が含まれ、青森県の自治体が半数以上を占めていることが12日、厚生労働省の「2020年市区町村別生命表」で分かった。

平均寿命が短い全国市区町村のワースト10位に、男性は青森県の7市町村、女性は6市町村が含まれ、青森県の自治体が半数以上を占めていることが12日、厚生労働省の「2020年市区町村別生命表」で分かった。ワースト50位まで広げると、男性は32市町村、女性は24市町村が青森県の自治体。前回15年調査に比べ、県全体の平均寿命は延びているものの、全国平均との差は開いた。短命県返上への道のりは、厳しい状況が続いている。

市区町村別生命表は5年ごとに公表している。ワースト10位のうち、男性は4位から10位までを青森県の市町村が占めた。県内で最も平均寿命が短い東通村(78.1歳)が全国ワースト4位で、ほかに5位六ケ所村(78.3歳)、6位大間町(78.4歳)、7位むつ市(同)などとなった。

女性は、前回15年調査では、ワースト10位に含まれる県内自治体が3町村だったが、今回は6市町村に増えた。今別町が全国ワースト2位(85.5歳)。このほか3位田舎館村(同)、4位大鰐町(85.6歳)、5位むつ市(同)と続いた。

県内で平均寿命が長いのは、男性が青森市(79.9歳)、藤崎町(同)、三沢市(79.8歳)、平川市(同)など。女性は三沢市(87.1歳)、つがる市(同)、板柳町(86.9歳)、五戸町(同)だった。

県平均は男性79.3歳、女性86.3歳で、前回調査に比べ男性は0.6歳、女性は0.4歳改善した。ただ、全国平均は男性81.5歳(15年比0.7歳改善)、女性87.6歳(同0.6歳改善)で、青森県の延び幅は全国平均より小さかった。

県内40市町村のうち、15年より平均寿命が延びたのは、男性が32市町村、女性が33市町村。男性は平川市(1.7歳)や藤崎町(1.4歳)で、女性は板柳町(1.5歳)や三戸町(1.2歳)で、延び幅が大きかった。

県健康福祉部の永田翔部長は「平均寿命の延びは、県民や関係者による努力、協力のたまもの」としつつ、「全国下位50市区町村に、男性32市町村、女性24市町村が含まれ、重く受け止める。新型コロナウイルス感染拡大により、がん検診の受診控えや運動不足傾向が生じている可能性があり、より一層、健康づくりへの各種施策を進める必要がある」とコメントした。

弘前大学大学院医学研究科の中路重之特任教授は「短命県返上は、取り組みが一人一人の県民に浸透して初めて効果が表れるが、十分に達成できていない。今回の結果を直視し、生活習慣改善や健診受診率の向上など、自信を持って今までの取り組みを続けていくことが大事だ」と話した。

2020年平均寿命ワースト10位 半数超が青森県市町村/県平均改善も全国と差(Web東奥) – Yahoo!ニュース

 平均寿命が短い全国市区町村のワースト10位に、男性は青森県の7市町村、女性は6市町村が含まれ、青森県の自治体が半数以上を占めていることが12日、厚生労働省の「2020年市区町村別生命表」で分かった