ブタの腎臓のヒトへの移植に成功

ブタの腎臓のヒトへの移植に成功 遺伝子操作で拒絶反応抑える

遺伝子操作したブタの腎臓を、脳死状態の患者に移植する手術が成功した。実用化にはまだ課題が残るが、臓器移植を待つ人々を将来的に救える可能性がある。

ブタの腎臓をヒトの体に移植する手術が成功し、正常に機能することが確認された。AP通信が10月20日付で伝えた。移植に使われたブタは拒絶反応が出にくいように遺伝子操作されたもので、動物の臓器をヒトに移植する手法を確立し、移植待ちの期間を短縮する研究は、大きな節目を迎えた可能性がある。

ニューヨーク大学(NYU)ランゴーン・ヘルスの外科チームは、脳死状態の患者の体外で血管をブタの腎臓につなぎ、2日間にわたって経過を観察した。この女性患者の家族は、生命維持装置を取り外す前に実験に協力することに同意したとAP通信は伝えている。腎臓は正常に機能し、老廃物を濾過して尿をつくった。経過観察は短期間だったものの、拒絶反応の兆候はみられなかった。
https://www.technologyreview.jp/s/259217/surgeons-have-success…