




竜王戦七番勝負第2局・藤井聡太竜王-佐々木勇気八段戦は午後3時前、「激流」含みの局面を迎えました。
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午前中からのっぴきならない進行になった本局。▲7一角が佐々木八段の新手で検討陣を驚かせました。佐藤康光九段は「これは考えるでしょうね。1時間半くらいは使ってくれないと」とペースが落ち着くことを予想していましたが、藤井竜王が少考で△7二飛と指し手を返して、検討陣は再び仰天しました。
昼食休憩を挟み、長考に沈んだ佐々木八段。棋士らは「変調」と捉えています。冨田誠也五段は「角打ちがイレギュラーな手だと思うのですが、先手は自陣が不安定です。熟考するのは不自然で、誤算があったのでは」と推察しました。
再開後も険しい表情で考え続けた佐々木八段は、実に2時間6分使って▲4五歩(図)と指しました。図
角を手にして後手の戦力が整っているため、△7七角成の強襲を誘発する恐れがあります。三枚堂達也七段は「△7七角成と切る手は有力なので、藤井竜王は切る手から考えていると思います」と解説しました。
三枚堂七段は、後手が角を切ってきた場合に、先手が▲9五角から反撃する手段を佐藤九段と検討しています。詰む、詰まないの変化を読む必要があり、三枚堂七段は「ここは藤井竜王も長考すると思います」と語りました。佐藤九段も「激しい寄せ合いになる可能性もある」と真剣なまなざしで考えました。初日の午後、勝負所を迎えました。(文、吉田祐也)
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