「藤井猛と行方尚史、二人は戦友」番外編 荻窪居酒屋にて

 藤井猛九段と行方尚史九段は、ともに1986年、プロ棋士の養成機関である奨励会に入会しました。棋風も性格も対照的な二人は、以来、友情を育んできました。

文春将棋ムック『読む将棋2021』に掲載されたルポ「藤井猛と行方尚史、二人は戦友」の番外編として、荻窪の居酒屋での対談を読者にお届けします(この対談は2020年3月14日に行われたものです)。

これからという時代だった

 小雪の舞う荻窪で、藤井猛九段と行方尚史九段が馴染みの居酒屋で語っています。話題は、藤井九段が奨励会に入ったとき、誕生日が2日しか違わない羽生善治九段がすでにプロデビューしていたこと。行方九段が「そんな現実、僕なら絶望しますけどね」と発言した。