尊富士110年ぶり新入幕V王手、若元春に勝利し12勝 14日目に勝てば他の力士関係なく優勝

大相撲春場所>◇13日目◇22日◇エディオンアリーナ大阪

東前頭17枚目の尊富士(24=伊勢ケ浜)が、110年ぶりの新入幕Vに王手をかけた。関脇若元春との一番に寄り切りで勝利し、12勝目(1敗)をあげた。14日目に勝てば、他の追う力士関係なく優勝が決まる。

前日12日目、同じ年の大関豊昇龍を攻め込みながら、土俵際で小手投げを食らった。勝てば大横綱大鵬の新入幕連勝記録を塗り替えていたが、初めて壁に阻まれた。支度部屋では「あー、クソッ!」と隠すことなく悔しさをはき出した。

幕内で初めて喫した黒星を引きずることなく、白星を重ねた。この日、朝の稽古場に初めて姿はなかった。部屋付きの楯山親方(元幕内誉富士)は「とりあえず休みたかったんじゃないですか」と温かい言葉。その上で「引きずるような相撲内容じゃない」と切り替えを確信していた。

以前には「(場所は)長いですよ。早く終わってほしいな。緊張もプレッシャーも全くないけど、楽しくはないです」と本音をもらしていた。184センチ、143キロと幕内では小柄な方の体に、疲労が蓄積されているのは間違いないだろう。

ただ、ゴールは見えている。110年ぶり、そして所要9場所の最速Vへ、歴史を塗り替える瞬間が近づいてきた。

【トークイベント豊ノ島の部屋お申込み】はこちら>>