アニメラマ「千夜一夜物語」

あんぱんのあのアニメ(2)現在手塚プロ公式YouTubeで1か月限定公開中です。
昭和42年。嵩を手嶌治虫が訪ねてくる。
手嶌「柳井嵩先生、今度映画の仕事をすることになって、一緒にやってくれませんか?」
嵩「題材は?」
手嶌「千夜一夜物語です。」
手嶌治虫(右端、真栄田郷敦さん)の仕事を受ける嵩(北村匠海さん)、妻ののぶ(今田美桜さん)嵩の関わる新しい仕事を喜び、手嶌はふたりと握手する。
■嵩の関わる仕事はキャラクターデザイン
やなせたかしの女性画はずっとのぶがモデル。
やなせ先生
「ミリアムのデザインは書き慣れたキャラクターをエキゾチックに寄せてデザインした。」
手嶌先生は雑誌の表紙の女性がのぶがモデルなんだと対面して理解されたのだと思います。主人公アルディンはフランスの俳優ジャン=ポール・ベルモンドがモデル。ならば声は山田康雄さんだろう(笑)
寺沢武一先生の「COBRA」もジャン=ポール・ベルモンドがモデル。
■キャラクターデザインに魅力を見いだす嵩
昭和44年(1969)6月に劇場公開されると、同年の邦画配給収入第5位の2億9000万円を記録する大ヒット作品になった。
やなせもこの仕事を通じて、アニメ映画の制作に魅力を感じるようになっている。
キャラクター・デザインの仕事は脚本を読んで物語をよく理解し、その内容やテーマに合うように登場人物たちの顔や髪型、服装を考えてキャラクターを作るのだが、それが面白い。
この仕事が「やさしいライオン」のアニメ映画に繋がっていきます。
■キャスト
アルディン:青島幸男
バドリー:芥川比呂志
ミリアム:岸田今日子
ジャリス:岸田今日子
マーディア:伊藤幸子
カマーキム:小池朝雄
アスラーン:橋爪功
ジン:三谷昇
ジニー:加藤治子
プレスコで制作されている。
■スタッフ
原案、総指揮:手塚治虫
製作:富岡厚司
脚本、構成:手塚治虫、深沢一夫、熊井宏之
深沢一夫さんは同時期に東映動画の「太陽の王子ホルスの冒険」も手掛けている。
美術監督:やなせたかし
音楽:冨田勲
演奏、歌:ヘルプフル・ソウル(ビクター・ワールド・グループ)、フールサンズ
指揮:横山菁児
作画監督:宮本貞雄
原画:中村和子、赤堀幹治、金山明博、北野英明、波多正美、瀬山義文、出崎統、平田敏夫、山本繁、坂本雄作、月岡貞夫、杉井ギサブロー、正延宏三、村野守美、奥田誠治、杉山卓、杉野昭夫、森田浩光、古沢日出夫 ほか
動画:谷沢豊、猿山二郎、牛越和夫、吉村昌輝、小林準治、内海武雄、新田雅利、新田敏夫、木口準、札木幾夫、進藤みゆき
背景:阿部幸次、槻間八郎、渡部孝、明石貞一、竹内俊英、宮本清司、阿土延子、鈴木森繁、八村博也、西田稔
撮影監督:土屋旭
編集:古川雅士
合成編集:伊藤叡
音響監督:田代敦巳(グループ・タック)
構成協力:大宅壮一、北杜夫、小松左京
監督:山本暎一
虫プロダクションのアニメラマは「クレオパトラ」「哀しみのベラドンナ」と三部作となる。





