官房長官、米軍オスプレイ飛行継続に懸念「十分な説明がない」

松野博一官房長官は1日の記者会見で、米軍輸送機CV22オスプレイが11月29日に鹿児島・屋久島沖に墜落した事故をめぐり、「日本政府の累次の要請にもかかわらず飛行安全の確認について十分な説明がない中、(米軍の)飛行が行われていることに懸念を有している」と述べた。

 日本政府は事故発生後、上川陽子外相や木原稔防衛相が米側に対して、安全が確認されてから飛行するよう要請したが、松野氏は「防衛相や外相からの要請後も米軍オスプレイが飛行しているとの情報に接している」とした。また「今回のような事故は地域の皆様に大きな不安を与えるもので誠に遺憾だ。米側に対し、オスプレイの安全確保のため、さまざまな働きかけを行っていきたい」とも語った。

松野氏は、米国防総省の副報道官が日本側のオスプレイ飛行停止要請を把握していないと述べたことについては「捜索救助活動を除き、安全が確認されてから飛行を行うよう正式に要請してきている」と述べた。

 上川外相も1日の記者会見で、日本政府が11月30日に行った要請について「米大使館から、要請は正式なものであるとの認識を確認した」とした。【小田中大、村尾哲】