
うだるような炎天下、外へ出ようものならすぐにぐったりと疲労を感じ始めることだろう。だが、なぜ暑い日には疲弊してしまうのだろうか?
体が体温を下げようとしているから
体が懸命になって体温を下げようとしているからだ。
この余計な作業のせいで疲れてしまう。
暑い日、体は体温を維持するためにいくつかの調整を行なっている。例えば、血管を広げて皮膚表面まで血液が流れやすいようにする。
こうすることで血液の熱を逃がすことができるので、冷却が進む。暑くなると肌が赤みを帯びる人がいるのもこのためだ。
また汗を流す。汗が蒸発することで皮膚は冷却される。しかしこれを行うために心拍数や新陳代謝率(体が機能するうえで必要なカロリーの量)が上がる。
こうした結果、やがて疲れて眠くなってくる。
脱水状態に拍車がかかる
また多くの人は軽い脱水状態で生活している。暑い日に汗をかけば、脱水症状が悪化する。その症状が疲労となって表れるのである。
日光による皮膚のダメージも脱水症状を悪化させる。日光が皮膚に当たると色素沈着が変わったり、シワや火傷ができたりする。そうした化学的な変化も疲労の原因である。体がダメージを修復しようとするからだ。
日焼けは体の体温調整機能を阻害する
日焼けは体の体温調整機能を阻害する。皮膚の日焼けを修復しようと、体の別の部分から体液が流用されてくるためである。
つまり発汗のための体液が減るということだ。また脱水症状も進むため、疲労が増す。松崎しげるとか超疲れているはずだろう。
暑い日はどう過ごすべきか?水と塩分
暑くなるとお酒のような冷たい飲み物を飲みたくなるかもしれない。だがアルコールには利尿作用があるので、かえって脱水症状が進んでしまう。
脱水症状を抑えるために一番いいのは、水を飲んだうえでポテトチップスのような塩気のあるおやつを食べることだ。
熱中症に気を付けよう
また汗がだらだら流れる、心拍数の上昇、ぼうっとする、眠いといった熱性疲労を意識することだ。こうした症状が現れたら、涼しい場所に行って、水分を補給するといい。そして、もし1時間経っても回復する気配がないなら病院に行くことだ。
さらに深刻になると熱中症になる。体の芯が40度を超えている状態である。脳、心臓、腎臓、筋肉に悪影響が出るおそれがあるので、応急処置が必要になる。
熱中症の症状には、高体温、気分の悪さ、吐き気、頭痛、混乱のような行動の変化、苛立ちといったものがある。また呂律が回らない、痙攣、昏睡といった症状もある。
10時から2時までの特に暑い時間帯は、できるだけ日陰やエアコンの効いた部屋といった涼しい場所にいることをオススメする。また水分補給を忘れないことだ。