
毎日新聞2024/10/29 20:40(最終更新 10/29 23:44)有料記事1320文字

自民党、立憲民主党、日本維新の会に続く第4党となった国民民主党は、議席数以上に国会で存在感を示しつつある。自民、公明の与党が過半数を割り、他党との協力なしには国会運営が進まないためだ。一方で、政権奪取を目指す立憲も、国民民主との連携は避けて通ることができず、国民民主が永田町の大勢を左右する状況が生まれつつある。
「キャスチングボートを握る計画を少し前倒しする形にできた」
国民民主の玉木雄一郎代表は29日の記者会見で、衆院選の結果を満足げに語った。公示前の7議席から4倍の28議席に伸ばし、単独での法案提出も可能になった。自公だけでは衆院過半数の233まで18足りないが、国民民主が協力すれば過半数に達する議会構成となっている。
玉木氏は以前より「対決より解決」を掲げ、政権批判だけではない、提案型の野党のあり方を模索してきた。これまでも政府予算案に賛成したり、一部の政策で与党と協議したりするなど、政策ごとに「是々非々」で対応する姿勢を取っている。与党側からすれば「国民民主が最も連携しやすい相手」(自民ベテラン)だ。
ただ、玉木氏は自公政権への連立入りには否定的だ。閣僚などのポストを条件に連立入りすれば、政策重視を訴えて集めた支持を失いかねない。一方で、政策ごとに協力する「パーシャル(部分的)連合」には含みを持たせ、与野党問わず協議に応じると述べている。29日の記者会見でも「ほしいのはポストではなく、選挙で約束した経済政策の実現だ」と述べた。
玉木氏が…
「玉木首相指名」も取り沙汰、駆け引き本格化 自民党内で弱気な声も 27日投開票の衆院選で自民、公明両党の獲得議席が過半数を割り込み、衆院に過半数を占める勢力がいなくなる「ハングパーラメント(宙づり国会)」が出現したことを受け、与野党は29日、政権枠組みを巡る水面下の駆け引きを本格化させた。キャスチングボートを握る国民民主党の玉木雄一郎代表は「少数与党」での石破政…
