
トランプ米大統領は28日、ホワイトハウスでウクライナのゼレンスキー大統領と会談した。ロシアとウクライナの戦争を巡り、記者団が取材していた会談の冒頭で激しい応酬となり、決裂した。予定されていた鉱物資源の共同開発を巡る合意文書の署名は見送られ、会談後の共同記者会見も中止になった。今後の和平に向けた動きにも大きく影響しそうだ。

両首脳の最近の関係は、トランプ氏がゼレンスキー氏を「独裁者」と呼ぶなど、ぎくしゃくしていた。ただウクライナにとって米国の支援は極めて重要だ。ゼレンスキー氏は今回、米側が求める協定に署名することで、ロシア寄りの姿勢が目立つトランプ氏を引き寄せ、自国の「安全の保証」についても確約を引き出したい考えだった。
ところが会談決裂により、関係はさらに悪化してしまった。…

「ゼレンスキーはトランプとヴァンスの挑発に乗った。乗るべきではなかった」と偉そうに言ってる奴いるけど、「無礼だ」「感謝がない」はトランプの言いがかりにすぎないし、援助を打ち切る理由を求めて挑発したトランプを批判しないで、侵略されて3年間も国を守り続けている側を批判するの?
トランプ氏に期待したゼレンスキー氏の計算狂う、亀裂は決定的…支援停止なら戦闘継続「夏まで」との見方
2025/03/01 14:27
#ウクライナ情勢保存して後で読む
【ワシントン=蒔田一彦】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、トランプ米大統領との会談で悪化していた両首脳の関係改善を期待していたが、亀裂は決定的となった。2022年のロシアによる侵略開始以降、最大の窮地に立たされている。ホワイトハウスでウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談するトランプ米大統領(2月28日) =ロイター
ゼレンスキー氏は会談の冒頭、トランプ氏らと口論になる前、「プーチン(露大統領)を止めるため、あなたの強力な立場を頼りにしている」と述べ、トランプ氏への期待を示した。関係悪化の要因だった鉱物資源の協定で折り合いをつけて事態を打開し、米国から軍事支援の継続を引き出す狙いだったが、計算は完全に狂った。
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ウクライナにとり米国の軍事支援は、ロシアの侵略に対抗する上で命綱だ。欧州は支援の拡大を図っており、ウクライナも無人機や砲弾の自国生産を加速させているが、米国の支援分を完全に補うのは困難だ。28日、米ホワイトハウスで会談するトランプ米大統領(右)とウクライナのゼレンスキー大統領=ロイター
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、米国の軍事支援が停止した場合、現在のペースで兵器を使って戦闘を続けられるのは「今年夏まで」との専門家の見方を伝えた。防空システムや長射程ロケット砲弾は欧州の製造能力が十分でなく、短期間で穴埋めすることは「事実上不可能だ」とし、戦況が著しく悪化する可能性を指摘する。
ゼレンスキー氏は会談後に出演した米FOXニュースの番組で、停戦後にロシアの再侵略を防ぐ「安全の保証」を確保した上で、ロシアとの交渉に臨む必要性を改めて訴えた。しかし、トランプ氏を説得する機会は当分見込めなくなった。