ラッパー晋平太さん死去 42歳 親族が訃報伝える

「HIPHOPを愛し、生き抜いた人生でした」(スポニチ)

ラッパー晋平太さん死去 42歳 親族が訃報伝える「HIPHOPを愛し、生き抜いた人生でした」

2025/11/8 15:22(最終更新 11/8 15:32)794文字

晋平太さんの公式X(@shinpeita)から

 ラッパーの晋平太さんが死去したことが8日、分かった。42歳だった。8日に本人のX(旧ツイッター)を通じ、親族が訃報を伝えた。体調不良のため、23年11月からライブ活動を休止していた。葬儀は近親者のみで執り行ったという。

 晋平太さんの親族一同名義の文書が掲載され「先日、晋平太が永眠いたしましたことを、ここにお知らせいたします。生前、晋平太を支えてくださった関係者の皆さま、そして応援してくださったファンの皆さまに心より御礼申し上げます」と訃報を伝えた。

 公表に至った経緯について「これまで私どもの意向により公表を控えておりましたが、多くの方々からご心配の声をいただき、このたびご報告させていただく運びとなりました。このような形でのご報告となりましたこと、心よりお詫び申し上げます」と明かした。

 そして「晋平太は、HIPHOPを愛し、これに全力を注ぎ、生き抜いた人生でした。彼が残した言葉と想いが、皆さまの心に少しでも残ってくれたら、遺族としてこれほど嬉しいことはございません」と思いを伝えた。

本人のXアカウントについては「最後に、この投稿をもちまして本アカウントの更新は終了し、近日中に閉鎖させていただきます」との意向を示し、「これまでの温かいご支援に、改めて深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました」と呼びかけた。

 晋平太さんは、1983年東京生まれ。2004年にアルバム「SHOW ME LOVE」でデビュー。フリースタイルMCバトルを特技としており、10年、11年には日本最大規模のMCバトルの大会「ULTIMATE MC BATTLE」で史上初の2連覇を果たした。17年にはテレビ朝日「フリースタイルダンジョン」で史上初の完全制覇を達成。全国各地でラップ講座を開くなど、社会貢献を意識した普及活動も行っていた。23年11月から体調不良のためライブ活動を休止していた。

一方で語られていた“心の闇” 躁鬱の噂と活動休止

 そんな晋平太には、数年前から体調不良とメンタルの不調を抱えていたとの報道もある。2023年11月には「TOSHIMA STREET FES 2023」への出演をキャンセル。本人がSNSで「体調不良のため辞退します」と謝罪した。

 また、一部のファンサイトや動画コメントでは、「双極性障害(躁鬱病)を患っていた」との記述もある。特に自身のYouTubeチャンネル『Yo!晋平太だぜ Raps』内の動画では、ギャグやノリでは片付けにくいほどの荒々しい態度および言動を取ることも多く、ファンからは「これは躁モードの晋平太」「晋平太、ゆっくり休め」など、かねてより心配の声が上がっていた。ただし、本人や事務所から公式に病名が発表されていたわけではなく、あくまで噂レベルの情報だ。
 精神的な浮き沈みと音楽活動のバランスを取りながら、YouTubeチャンネルやバトルイベントなどを断続的に継続していたが、2024年以降は露出が減少。SNS更新の途絶が「心配」「音信不通では?」と話題になることも多かった。

言葉で生き、言葉で闘った男、晋平太

 晋平太という男は、言葉で生き、言葉で闘い抜いたラッパーだった。即興で相手をねじ伏せるだけでなく、言葉に魂を込めることに誰よりもこだわっていた。その一つひとつのバトルは、単なる競技ではなく「生き様の証」だったのだろう。

 晩年は体調不良や精神的な不調に悩まされながらも、SNSやステージで発信を続けていた。それは、マイクを握ることで存在証明をし続ける“表現者の宿命”でもあった。

 突然の訃報は、ヒップホップ界のみならず、音楽を愛するすべての人に衝撃を与えた。しかし、彼が残した無数のパンチラインと熱いバトルの記憶は、今なお多くのファンの中で生き続けている。マイクを置いても、晋平太という名前が消えることはない。彼が築いた「日本語ラップの魂」は、次の世代のラッパーたちが引き継いでいくだろう。

 心よりご冥福をお祈り申し上げます。