「辞任ドミノ」で首相窮地、支持率低迷に拍車 内閣再改造論も

岸田文雄首相は「政治とカネ」で野党の追及を受けてきた寺田稔総務相(64)を更迭した。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係が次々に判明した10月24日の山際大志郎前経済再生担当相(54)と死刑執行に関し失言した11月11日の葉梨康弘前法相(63)の更迭に続く閣僚交代で、短期間で3人の閣僚が次々に辞任に追い込まれる「ドミノ」状態となった。政権の求心力はさらに低下した。

 首相は20日夜、記者団に「国民の皆様の厳しい批判を真摯(しんし)に受け止め、一層の緊張感を持って政権運営に当たる」と理解を求めた。

 寺田、葉梨両氏は自民党岸田派、山際氏は麻生派にそれぞれ所属。臨時国会では寺田氏のほか、「政治とカネ」を巡る問題で茂木派の秋葉賢也復興相(60)も野党から追及を受けている。首相は自身を支える「主流3派」の所属議員に足を引っ張られる皮肉な状況だ。8月に内閣改造・自民党役員人事に踏み切った首相だが、政権内では秋葉氏の交代を含め内閣の再改造論…