
西アジアや北アフリカに広く分布する言語族と、その言語を話す民族の総称です。セム語族とも呼ばれ、アフロ・アジア語族の一派に属しています。
セム系の特徴としては、次のようなものがあります。
- 子音の種類が多く、強勢音や咽頭音などの特徴的な音がある
- 母音は少なく、音節構造は単純である
- 三子音からなる語根が特徴的で、接頭辞や接尾辞を加えることで複雑な派生を行う
- 基本的な語彙が共通している
セム系に属する言語には、次のようなものがあります。
アラビア語、ヘブライ語、アッカド語、バビロニア語、アッシリア語、アラム語、フェニキア語、 エチオピア語。
セム系民族には、アラビア人、エチオピア人、ユダヤ人などが含まれます。

☆セ ム族(セムぞく、英: Semites)は、セム系の言語を使用する人々の総称である[1]。中東、西アジアや北アフリカ、アラビア半島に分布する古代・現代のさまざまなセム語 の話手を指し、アッカド人、古代アッシリア人、バビロニア人、エブラ人、ウガリット人、カナン人、フェニキア人(カルタゴ人を含む)、ヘブライ人(イスラ エル人、ユダヤ人、サマリア人)、アラム人、カルデア人、アムル人、モアブ人、エドム人、ヒクソス、ナバタイ人、サバ人、マルタ人、マンダ教徒、サービア 教徒、シリア人、アマレク人、アラブ人、アッシリア人、パルミラ人、ケダル人などを含む。セムという名称は当初、アウグスト・ルートヴィヒ・フォン・シュ レーツァーがヨーハン・ゴットフリート・アイヒホルン(英語版)の “Repertorium”(1781年)において、ヘブライ語に関連する語群を指す用語として提起したものであった[2]。アイヒホルンを通じてこの名 称は一般的に使用されるようになった。以来、セム語の話者の集団のみならず、明らかにセム人にルーツがあるとみられる人々や、歴史の中で完全にセム化した と考えられる民族集団もいくぶん広い意味でセム人に含めることもあった。セムという名称は比較言語学において語族名に転用され、セム語族(英: Semitic Language Family)という用語が生まれた。その上位にはセム・ハム語族 (Semito-Hamitic) ないしハム・セム語族 (Hamito-Semitic)、後にはアフロ・アジア語族 (Afro-Asiatic) が立てられ[6]、セム諸語(英: Semitic Languages)はその下位グループとされた。今日では Semitic をセム語派と翻訳することもあるが、セム語族という呼称も用いられる。反セム主義 (anti-Semitism, antisemitism) という語は、その文字通りの意味ではなく、反ユダヤ主義に限って使われるが、19世紀にエルネスト・ルナンやヴィルヘルム・マルなどによってセム族とアー リア族が対比され、反ユダヤ主義を「反セム主義」とする呼称が使われるようになり、定着した(→https://x.gd/0AJUh)。
セム系民族とは?
「セム人」についての現在の辞書・事典にみる一般的定義は、「現在においては主にユダヤ人とアラブ人によって、また古代においては、さらにバビロニア人、アッシリア人、アラム人、カナン人、フェニキア人等によって代表される西南アジアの人々」というものである。
