17年間7500円のグローブを使い続けた新庄剛志は
プロになって初めて貰った給料で
7500円のグローブを購入した
練習用としては 他にもあったが
試合では全て 新人時代の背番号
新庄がこのグローブを使い続けた理由は
幼い頃から野球を教え込まれた父親に
「商売道具は大事にしろ」と教えられていたからだった
メジャー時代には
チームメイトが新庄のグローブに手を入れようとすると
激怒したことがあった
日本人よりも手が大きな海外選手が手を入れたら
グローブのバランスが崩れることを嫌がった
それほどまでに新庄は グローブの繊細な感覚を大事にしていた
このグローブは引退までに 4回も大掛かりな修理も行い
米国から帰ってくる時も グローブだけは自分のバックに入れて大切に持ち帰った
しかしどんなに修理を繰り返しても
傷みは段々と激しくなり 現役最後の試合でライナーを捕った時には
グローブが破けてしまっていた
グローブも新庄の想いに応えて
最後まで懸命に頑張ってきてたのだった
17年間 プロ野球人生を共にしたグローブは
最後に野球を愛した父親の棺桶に納めた