
欲しかった中期モデル【3】「旧車を通じて知り合った多くの友人たちの力を借りて、ここまで走れるクルマに」|1968年式 スバル360 スタンダード
「大事なのは純正の状態を生かしつつ、自分好みのスタイルにすること」。こう割り切って、軽の名車スバル360のモディファイに力を注ぐオーナー。難関のエンジンチューニングはもちろん、あの手この手でたくましく育った小粋なミFile_09 ニマムマシンに、スポットライトを当てる!
【1968年式 スバル 360 スタンダード vol.3】
美しく仕上げられたエンジンルームで、ソレックスなどと同じように目を引くのは、自作の燃料コックとフィルターだ。純正状態では、どちらもエンジンルームの奥側に位置しており、整備性の面から見るとちょっとばかり手間らしい。そこで、オートバイ用の燃料コックとフィルターを、あえてエンジンルームの前方中央に設置。整備性、操作性の向上とともに、シンプルなエンジンルーム内にあって絶好のアクセントとなっている。
外観にかんしては、購入時の色(紺色)からサフェーサーのようなグレーのラッカーペイントで塗り直し、あえて製作途中であるかのようなイメージを演出している。走り屋系のモディファイも好きなことから、車高はトーションバーのコマをズラす方法でローダウン。ポジティブキャンバーが特徴であるはずのスバル360が、逆のネガティブキャンバースタイルへと変身した。
「買ったばかりのときは、かろうじてエンジンがかかるくらい。それを旧車を通じて知り合った多くの友人たちの力を借りて、ここまで走れるクルマにすることができました。本当に感謝しています。これからもキャブの交換、合わせホイールのアルミ化など積極的に手を加えて、ちょっとヤンチャなヤングSS風にしていきたいですね」
軽の面白さを知ったオーナーとスバル360は、どうやらまだまだ進化する気マンマンだ!

>> 「純正より格段に速くなりました。キャブをソレックスの32PHHから36PHHに変えたら、もっと速くなるかも!」と、オーナーの夢は膨らむ。

>> USホーリー製のレギュレーターと燃圧計を使用。燃料フィルターにはオートバイ用を流用する技も仕込む。

>> 燃料ポンプは、信頼性からニスモの製品(低圧用)を選択した。オーナーによる自作ステーによってエンジンルーム左側に設置。

>> R-2 SS用にグリップを巻き、スタンダード用のホーンボタンに自作エンブレムを取り付けて、ヤングSS調ステアリングにリメイク!

>> メインのメーターは、タコメーター付きのヤングS用をオーバーホールした後に取り付けた。

主要諸元・チューニング SPECIFICATIONS
1968年式 スバル 360 スタンダード
▪エクステリア:グレーラッカーペイント(一部スズキスイフト純正イエロー調合色)、マーシャル製凸型ヘッドライト、 他車用フロントサンバイザー加工、マジックカーテン、純正形状社外フェンダーミラー、富士山ナンバーフレーム
▪エンジン:1㎜オーバーサイズピストン、1㎜ヘッド面研、圧縮比アップ
▪吸排気系:ソレックス32PHH+メッキエアファンネル、ワンオフインテークマニホールド、出口2本出し加工
▪点火系:デンソー製GTコイル、永井電子機器製シリコンプラグコード、点火時期変更(18度)
▪燃料系:ニスモ製電磁ポンプ、ホーリー製レギュレーター、燃圧計、オートバイ用燃料フィルター+燃料コック
▪駆動系:4速ミッション載せ換え
▪サスペンション:(F)トーションバーコマずらし加工、ゴムブッシュ加工 (R)トーションバーボルト緩め加工
▪タイヤ:ダンロップ SP10(F)145SR10(R)145SR10
▪ホイール:鎌ヶ谷ワイドホイール純正ワイド加工+自作スムージング加工&ペイント(F)10×5J(R)10×6J
▪インテリア:スバルR-2 SS純正ステアリング+スタンダード用ホーンボタン+スバル360ヤングSS用エンブレム、スバル360ヤングS用メーター、マーシャル製ウッドシフトノブ、大森メーター製電流計/電圧計、永井電子機 器製時計、純正張り替え&染め直しフロントシート、デラックス純正リアシート