田中角栄の元には政治家志望が知遇を求めてやって来た

田中角栄の元には政治家志望が知遇を求めてやって来たが 「戸別訪問3万軒、辻説法を5万回やってこい。やったらまた来い」 とまず、釘を刺した上で 「家を訪ねて名刺を渡し、出来るなら仏壇に線香をあげさせてもらいなさい。 辻説法をして1人でも聞いてくれたら飛んで行って握手をしなさい。 相手のことをもっと知ることが大事だ。地元にある鎮守様の場所、由来を脳髄に染み込ませ、モグラの穴まで知り尽くすんだ。 そうすればみんなが何に困っていて、自分が何をすれば良いのか分かる。 人が好きでなければ政治家はできないんだぞ」と語っていた。

田んぼで農作業している方に、スーツに革靴で握手に行って、スーツやら革靴が泥まみれになるんでしたっけ? その事が広まって、庶民からも支持される SNSとか全くない時代に、庶民の心を掴むパフォーマンスの巧さと行動力

すごいのは田中角栄自身がそれをやっていたこと。 新潟県から来た支援者の中からある老女の顔を見て「佐藤のばあちゃん元気だったか?親不孝の息子は元気か?」と。周囲は田中先生がと驚く。とにかく人心掌握術はすごかった。

住民を知り、見つめて、困っている事を拾い上げる事で地盤って作られる物なんでしょうね。 2世議員はダメとかいう人がいますが、先祖が築き上げた地盤を大切にしている政治家は、 「訴えばかり多く、支持者だけ見つめて、地域を知らない」議員より百倍良いと思います。

角栄氏の選挙絡みの逸話聞く度に確かにこれやり切れば大概の選挙は勝てると思いますが、同時に常人の所業でもないなと。 多分二世議員は若いうちから背中見てるでしょうし、後ろ盾の無い政治家志望はまず秘書から入って地域のアドバンテージ稼がなきゃならないってよく分かる話ですね。